東戸塚|よしのピアノ教室のブログ

横浜市・東戸塚よしのピアノ教室の中の人。

ピアノが家にやってくる

こんにちは。

東戸塚周辺で出張ピアノレッスンを行なっています。

よしのピアノ教室 講師の芳野です。

ここ数日は冷えますね。いかがお過ごしでしょうか。

私は北陸の出身なので、冬といえばぶ厚い雲に覆われて、朝から晩まで灰色の世界でした。

横浜にやってきてから冬にピカーっと晴れているのがいまだに信じられず、陽射し万歳という気持ちに毎年なります。「太平洋側」という文字面に相応しい天気だなあと思います。

 

2023年ももうすぐ終わり、さて私はというと、今年、大きな買い物をしました。

 

!!ピアノです!!

 

小学生の私。「どうせ長く続けないだろう」と、グランドピアノは買ってもらえませんでした。

中学生の私。「まあもう辞めるだろうから今更買ってもね」と、そのままアップライトピアノを使い続けていました。

高校生の私。まだピアノを弾いています。大学入試の実技試験に備えて、学校の音楽室にあるグランドピアノを毎朝借りて練習しました。不合格だった時に「グランドピアノで練習しなかったからだ」と言い訳したくなくて。

 

大学生時代、社会人初期は電子ピアノで練習していました。アコースティック楽器の置ける住宅環境ではありませんでした。

(まあ大学時代はほとんど学校の練習室で練習していたので、問題はないのですが……)

 

結婚してから、義母の好意で、夫が幼少の頃から愛用している(羨ましいかぎり)グランドピアノを自宅に置けることになりました。人生で初めての「毎日グランドピアノで練習」、本当に本当に嬉しかった。ずっとずっとず〜っと憧れていたから。もう絶対人生でそんなときは来ない、と悲しく思っていたから。

 

もう30年近く使っているピアノです。長く夫が使い込んできたピアノ、流石に満身創痍なのか、大きな故障などはなく元気なものの、演奏に少しずつ支障が出るようになってきました。小さいけれどパワーと元気があるいいピアノです。奥行き150cmと、コンパクトな子です。それより小さい私の方がずっとコンパクトかもしれませんが。「3畳に入る!」というキャッチコピーで売られていたそうな。ほんまかいな。3畳て。

 

そしてついに、新しいピアノを購入することに決まりました。

グランドピアノは大きいです。幅や奥行きは私の身長より大きい。重量は競走馬級。

リビングは半分ピアノで占領されています。ピアノのために湿度や温度にも気をつける必要があります。楽器は生き物なので手がかかります。(もちろん、そこがいいんだよ)お値段は全く可愛くなく、車が買えます。それでも、新しく買い替えられること、自分たちのスペースが狭くなろうとも(笑)置くことのできる環境にあるじぶんのラッキーを噛み締めています。

 

いざ購入!となると早いもので、心はすぐ決まりました。「いつか買い替えるなら」と密かに片想いしていた河合楽器のシゲルカワイ(SK-2)。「……シゲルカワイ!?マジか!?」と目を丸くした夫の顔が忘れられません。

 

夏くらいだったでしょうか、あれよあれよと契約。近年国際コンクールでも活躍しているシゲルカワイは人気絶好調で、納期は少し先ということに。

 

そしてついにこの冬にシゲルがやってきます❤️

その前に、表参道の河合楽器へお邪魔してピアノの選定をしてきました。

選定、というのは同じ機種の中から1台選ぶことです。ピアノは完全機械工業製品ではないため、1台1台性格が違います。選定なんて初めて!

2台並んだSK−2を試弾し1台選びます。選定は初めてだったので、事前に選定に行った人や調律師の方のブログを読み漁りました(笑)

どんな曲で試弾しようか迷いましたが、

・様々な時代

・自分の気に入っている曲

を持っていくことに。

自分の表現したい方向性や出したい音はやはりあるので、そういうものに応えてくれそうな1台を選ぼうと思いました。

あとは3度やオクターブの鳴り方、低音、高音の鳴り方、現代的な音の鳴り方などを確かめられそうな要素のある曲。

 

【備忘録:選定セットリスト(笑)】

武満徹:雲

・サティ:競馬《スポーツと気晴らし》より

・サティ:干からびた胎児(Ⅱ)

久石譲:夢の星空

エルガー:愛の挨拶

ショパンマズルカ op.17-4

ツェルニー:30番練習曲(8番)

シューベルト即興曲 op.90-1

モーツァルトピアノソナタ第11番(1楽章)

J.S.バッハ:インヴェンション第8番

 

あとは音階を端から端まで弾いたり。

 

いやあ、1音目から最高でした。

まだ1台目なのに、え?もうこっちで良いんじゃない?と感じる、艶のある音。タッチは手応えがあるタイプ。重くはない。(いつも弾いているピアノの方が重い)すぅーと氷の上を滑るような余韻に、思ったままの重量が伝わる鍵盤。ツェルニーひとつ弾いても音が宝石みたいで堪らんンンンンn←心の中はこんな感じ、顔にも出てたかもしれない

 

2台目。低音から高音までスッキリとした音。音の輪郭が見える。コンサートホールなどで出会える、低音部がくっきりと、よく聴こえ伸びもあるがうるさくないタイプ。曲の線画がよく見えるのに、しっかりまとまる。タッチは軽く、軽い動きから綺麗な強音が出せる。

 

1時間くらい弾いたところでそろそろ決めるタイミングに。正直に言おう。

どっちも欲しい!!!

 

……とはもちろん言わないけれど、私の心は決まっていた。

ファーストインプレッション通り、1台目に決定。2台目の軽やかな低音も捨てがたかったが、ああこれこそがシゲルカワイだね……という美しい艶と雑味にやられた。このピアノで毎日弾けたら堪らないだろうな……と足取り軽やかに帰路につきました。

 

担当して下さった調律師の方曰く、今回入荷したピアノはどちらもいわゆる「カワイらしいピアノ」ということでした。入荷の時期によってまた性格の違うものが出てきたりするそう。(もちろん、品質に差があるというわけではありませんよ!)

国内メーカー2強のヤマハとカワイはかなり性格がちがう。ヤマハはからりと真っ直ぐに明るい音で、高音も低音もキラキラよく鳴る。対してカワイは水分を含んだ音で、柔らかい。生産時期によってもちろん多少の差はあるが、各メーカーの目指している音、というのは間違いなくある。

好みの問題でしかないので良し悪しはないのだが、私はカワイの少し濡れているようなツヤツヤの音が好きだし、キラキラ輝かしいのとは少し違って、透明度が高く細かい光をひっそり宿している高音部の音がかなり好きである。ごまかしがきかなくて、ちゃんと弾かないと応えてくれないところも。(笑)

 

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